【Lv4:ヨーロッパ|統合】外交的応酬とエスカレーション管理

問題

ドイツはボンのロシア総領事館の閉鎖(9月18日付)などの措置を取り、これに対しロシア側は「対称的」な措置として在モスクワ・ドイツ大使館員1名をペルソナ・ノン・グラータに指定した。一連のやり取りを統合的に解釈したものとして、最も妥当なものはどれか。

A. 外交関係は完全に断絶し、両国間のあらゆる接触経路が消滅した。

B. 双方が外交上の「対称性」の論理に従って応酬しつつ、軍事的手段には踏み込まない範囲で圧力を管理している

C. ロシアが責任を全面的に認めたため、事態は収束に向かっている。

D. ドイツの措置は国際法上の根拠を欠くため、他の欧州諸国はいずれもドイツを支持しなかった。

正解

B.
双方が外交上の「対称性」の論理に従って応酬しつつ、軍事的手段には踏み込まない範囲で圧力を管理している。

ロシア外務省は、在モスクワのドイツ大使館員1名をペルソナ・ノン・グラータとする通告を出し、これを「対称的」な決定と位置づけた。他方、ロシアは責任を否定し、ネチャエフ駐独大使は非難を退けている。チェコとエストニアもドイツへの連帯を表明し、協調的な欧州の対応を求めた。

迷いやすい誤答

A. 外交関係は完全に断絶し、あらゆる接触経路が消滅した。

総領事館閉鎖や大使館員追放を「断絶」と読むのは過剰である。大使館は維持されており、ロシア外務次官は、独露双方の民間人による非公式なバックチャネルの接触があったとも述べている。関係の縮小と断絶の区別が問われる。

D. 他の欧州諸国はいずれもドイツを支持しなかった。

単独行動と読む誤りである。欧州レベルの連帯表明が実際には広がっており、孤立の構図ではない。